WebSphere Application Server構築・運用バイブル
【WAS8.5/8.0/7.0対応】
【WAS8.5
2012年9月22日紙版発売
2013年1月24日電子版発売
串宮平恭,達見圭介,田中孝清,原口知子,福﨑哲郎,盛林哲 著
A5判/712ページ
定価5,280円(本体4,800円+税10%)
ISBN 978-4-7741-5319-3
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書籍の概要
この本の概要
商用Java EEアプリケーションサーバとしてトップクラスのシェアを誇るWebSphere Application Serverの利用ノウハウを集大成。設定の勘所,構築方法のパターン,運用に欠かせない知識,そして日本語ドキュメントにはない門外不出の問題判別やパフォーマンスチューニングの考え方までをコンパクトなサイズに凝縮しました。バージョンは現場で最も多い7.Xと最新の8.Xに対応。経験豊富な著者陣が書き下ろした,Java EE開発・運用の現場に欠かせない1冊です。
こんな方におすすめ
- Java EE開発者
- WebSphereの開発・運用に携わる方
著者の一言
「Tomcatで動いていたアプリケーションが,WebSphere Application Server(WAS)で動かないんだ。」
「メッセージ・ドリブンBeanが,WASテスト環境で動かないのですが。」
「WASの基本的な設定値について教えてもらえないですか?」
「OutOfMemoryのメッセージが出たのだけど,どこが悪いか分からない。
IBMのJavaは,Oracleと違うんだよね。」
「パフォーマンスが出ないのだけど。」
Tomcat,JBossや他社Java EEサーバーの経験はあるのに,WASをよく知らないという技術者に会うことがあります。「Tomcatで動いていたアプリケーションが,WASで動かないんだ。」これは難しい問題なのでしょうか? WASの仕組みの基本と管理コンソールの操作が理解できていれば,決して難しい問題ではありません。Java EEの標準は,アプリケーションの可搬性を高めるために作られているのですから。
WASは,Apache HTTP Serverにセキュリティ機能などを加えたIBM HTTP Server(IHS),高速で安定したJVM,生産性を高めるためのデプロイ・ツールと問題判別用ツールなどが1つのパッケージとして提供されています。OracleのJVMやTomcatなどと違いがあるので,次のような敷居を越えなければなりません。
- デプロイ・ツールや管理コンソール,鍵管理ツールの使い方
- Web サーバーを含めた構成や設定の考慮点
- コマンドによる構成や管理の仕方
知っていれば簡単なことですが,初めて触れる人には難しいと感じてしまうかもしれません。
本書の目的のひとつは,Java EEのスキルを持つ読者がこれからWASを使う時の手助けとなることです。本書の第1章から第5章では,開発からデプロイにおける,IHSとWAS管理コンソール,デプロイ・ツール,鍵管理ツールを使用した基本的な操作や設定の考慮点を説明し,さらにスクリプトを使用した運用の基礎についてまとめています。
もうひとつの目的は,既にWASの開発や管理はできているという方が,さらに深い知識を身に付けるのに役立つことです。例えば,実際にWASを運用しているユーザーから「javacoreが出力されているけど見てもらえないかな。」と依頼を受けることがあります。javacoreの出力はOutOfMemoryによって引き起こされていることも多いのですが,OutOfMemory自身は発生しても正常という場合もあります。問題となるOutOfMemoryを判別し,障害を防ぐためには,なぜそれが起きたのかを分析できるスキルとJVMの知識が必要です。
JVMのメモリーの扱いについては,WASのオンライン・マニュアルではなく,JVMの英語のガイドに詳細が記述されています。そのため,重要なトピックであるにも関わらず,JVMについて理解しないままにWASが使われていることも多々あります。第6章から第9章では,WASの問題対応の専門家の立場として,次の内容を分かりやすく解説します。
- 安定稼働のために何をしなければならないか
- IBM JVMのメモリー管理の動作
- 障害時に出力するログの読み方とそれに備えた設定
- OS/IHS/WAS/JVMのパフォーマンス・チューニングの方法
- セキュリティの基本
さらに,実際にあった意外な問題の原因をコラムとしてまとめているので,理解をより深められるでしょう。
専門家のノウハウや知識を読みやすい形にまとめた本書を活用して,より容易にWASを利用していただければ幸いです。
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