Software Design PlusシリーズLinuxシステム[実践]入門
2013年7月3日紙版発売
2013年7月11日電子版発売
沓名亮典 著
A5判/416ページ
定価3,168円(本体2,880円+税10%)
ISBN 978-4-7741-5813-6
ただいま弊社在庫はございません。
書籍の概要
この本の概要
本書ではLinuxを扱う上で必要となる設定ポイントなどをまとめています。ハードウェアとLinuxの関わり,Linuxカーネルやシェルの理解を深め,設定ファイルや起動スクリプトについて解説します。またApacheやPostfixなどのアプリケーションの他に日本語環境やX Windowの設定,認証などについても丁寧に解説を進めています。「Linuxをインストールしたがどのように扱ってよいかわからない」「Linuxはどのような構造で動いているか興味がある」という方にお薦めです。
こんな方におすすめ
- Linuxの勉強をはじめたい人
- Linuxの活用方法を知りたい人
- よりLinuxを使いこなしたい人
この書籍に関連する記事があります!
- Linuxのディレクトリ構造を理解しよう
- 最初のLinuxが誕生してから20年以上が経過し,現在ではサーバを中心に幅広い用途で利用されています。
目次
第1章 Linuxの基礎知識
1-1 UNIXの基礎
1-1-1 ログイン・ログアウト
1-1-2 シェルとコマンド
1-1-3 マニュアルコマンド man
- マニュアルを参照する
- manの読み方
- manファイル内の検索
1-1-4 ユーザとグループ
1-1-5 パーミッションと所有権
- パーミッション
- ファイルタイプ
1-1-6 ファイル
1-1-7 ディレクトリ
1-2 Linuxのディレクトリ構成
1-2-1 前提知識
- FHS
- マウント
- パーティション
1-2-2 /(ルート)
1-2-3 /boot
- ①Systemmap-2632-5-amd64
- ②config-2632-5-amd64
- ③grub
- ④initrdimg-2632-5-amd64
- ⑤vmlinuz-2632-5-amd64
1-2-4 /etc
1-2-5 /bin
1-2-6 /sbin
1-2-7 /usr
- /usr/local
1-2-8 /home
1-2-9 /var
- /var/tmp
- /var/{log,spool}
- /var/mail
- /var/run
- /var/lock
- /var/{opt,cache,lib/{misc,locate},local]
1-2-10 /proc
1-2-11 /sys
1-2-12 /dev
1-2-13 /tmp
第2章 シェル
2-1 シェルを使ってみよう
2-1-1 シェルとは
2-1-2 シェルの種類
- bash
- csh/tcsh
- dash
- zsh
2-1-3 シェルの機能
- コマンドプロンプト
- プログラム実行の動き
- 補完機能とヒストリ機能
- ジョブ制御機能
- リダイレクトとパイプ
2-2 シェルコマンド
2-2-1 ビルトインコマンドとは
2-2-2 主なビルドインコマンド
- 何もせずに終了コード「0」を返す
- ほかのシェルスクリプトを読み込んで実行する
- 指定したディレクトリに移動する
- パラメータの間接参照をする
- 指定されたコマンドを自身で実行する
- 標準入力から1行読み込む
- そのほかのビルドインコマンド
2-3 シェルスクリプトの文法
2-3-1 シェル宣言をする
- 「/」の意味
2-3-2 シェルの変数
- シェル変数
- 環境変数
- 位置パラメータ
- 特殊パラメータ
2-3-3 ifによる条件判断
2-3-4 while/forで繰り返す構文
- while文を使ったコマンドの繰り返し
- for文を使ったコマンドの繰り返し
- breakでループを抜けてcontinueで続ける
- ワイルドカードを利用した繰り返し
2-3-5 条件分岐
- case文
2-3-6 シェル関数
- function文で関数を利用する
- shiftを利用してコマンドライン引数を処理する
- 「'」と「""」の違い
- バッククォート
2-4 シェルの設定ファイル
2-4-1 ログインシェル
2-4-2 対話シェル
第3章 Linuxカーネル
3-1 Linuxカーネル概要
3-1-1 Linuxカーネルとは
- デバイス管理
- プロセス管理
- メモリ管理
- システムコールの提供
3-1-2 システムが起動するまでの仕組み
- BIOS
- MBR
- ブートローダ
- Linuxカーネルファイル構成
3-2 Linuxで利用するブートローダ
3-2-1 GRUB
- GRUBの2つのバージョン
3-2-2 GRUBシェル
- set root
- kernel/linux
- initrd
- boot
3-3 標準入力・標準出力・標準エラー出力
3-3-1 3つの標準入出力
- 標準入力
- 標準出力
- 標準エラー出力
3-3-2 標準入出力の表示例
- ファイルディスクリプタの生成
3-4 ファイルシステム
3-4-1 ファイルシステムとは
3-4-2 ファイルシステムの仕組み
- ジャーナルファイルシステム
3-4-3 ファイルシステムを操作するコマンド
3-4-4 カーネルとライブラリとアプリケーション
3-5 アプリケーションの動作
3-5-1 lsコマンドの動作
3-5-2 straceで動作を追う
3-6 Linuxカーネルの構築
3-6-1 ソースコードの準備
3-6-2 ビルド設定方法
3-6-3 ビルド方法
3-7 Debian GNU/Linuxでのカーネル構築方法
3-7-1 ビルドの準備とソースパッケージの取得
3-7-2 ビルド設定
3-7-3 パッケージのビルド
3-7-4 パッケージのインストール
3-8 CentOSでのカーネル構築方法
3-8-1 ソースパッケージの取得
3-8-2 ソースパッケージの展開
3-8-3 ビルド設定
3-8-4 パッケージのビルド
3-8-5 VanillaカーネルからカーネルRPMパッケージを作成する
3-8-6 パッケージのインストール
3-9 UNIXデバイス
3-9-1 デバイスファイルの種類
- ブロックデバイス
- キャラクタデバイス
3-9-2 メジャー番号とマイナー番号
第4章 X Window System
4-1 X Window Systemの構成
4-1-1 X Window Systemとは
- クライアント/サーバ
4-1-2 Xプロトコル
4-1-3 XFree86とXorg
4-1-4 Xユーティリティ
4-1-5 Xセッション
4-1-6 Xセッションマネージャ
4-2 Xのアクセス制御
4-2-1 xhost
4-2-2 xauth
4-3 Xの設定
4-3-1 xorgconfの生成
4-3-2 xorgconfの内容
- 基本フォーマット
- xorgconfのサンプル
- キーボードとマウスの設定
- ビデオカードの設定
- ディスプレイの設定
4-3-3 xorgconfd
4-4 Xの起動
4-4-1 Xの起動の流れ
4-4-2 xinitとstartx
- startx(1)の実行(Ubuntu)
- startx(1)の実行(CentOS)
4-5 Xディスプレイマネージャ
4-5-1 Xディスプレイマネージャとは
4-5-2 XDMCP
4-6 Xサーバのログ
4-6-1 Xサーバのログの見方
第5章 スクリプトとシステム設定ファイル
5-1 起動スクリプトと設定ファイル
5-1-1 sysvinit
5-1-2 upstart
- ジョブの記述方法
- initctlを使う
- upstartの動作(CentOS)
- upstartの動作(Ubuntu)
- 独自ジョブファイルの作成
5-1-3 systemd
- systemdの構成
- systemdのユニット
- systemdの利用コマンド
- systemdの設定ファイル
- サービスの登録・起動・停止・再起動
5-1-4 パーティションとマウントポイントを紐付ける(/etc/fstab)
5-1-5 コマンドライン入力支援ライブラリ(/etc/inputrc)
5-2 ユーザとグループ定義ファイル
5-2-1 UNIXにおけるユーザとグループ
5-2-2 パスワードファイル(/etc/passwd)
5-2-3 暗号化したパスワードを格納する(/etc/shadow)
5-2-4 ユーザグループファイル(/etc/group,/etc/gshadow)
5-3 ネットワーク設定スクリプト
5-3-1 Linuxのネットワーク機能
5-3-2 TCP/IP
- TCP/IPとは
- IPアドレス
5-3-3 ネットワーク設定の動作
- ネットワークインタフェース設定ファイル(CentOS)
- ネットワークインタフェース設定ファイル(Debian)
5-3-4 名前解決問い合わせ用DNSサーバを指定する(/etc/resolvconf)
- 名前解決の必要性
- DNSの種類(コンテンツサーバ・キャッシュサーバ)
- 名前解決の方法
- resolv.confの書式
5-4 パケットフィルタリング
5-4-1 Linuxでiptables/Netfilterを動作させる
5-4-2 TCP/IPとICMPとパケットフィルタ
5-4-3 iptablesの書き方
- ルール=マッチング+ターゲット
- チェイン=ルール+ルール+……
- テーブル=チェイン+チェイン
5-4-4 ロギング
5-4-5 パケットフィルタスクリプトの作成
5-4-6 デバッグ方法
5-4-7 iptablesルール起動スクリプト
5-5 udev
5-5-1 udevの設定ファイル
5-5-2 udevルールファイル
5-6 httpd起動スクリプト
5-6-1 httpd起動スクリプト(CentOS)
5-6-2 httpd起動スクリプト(Debian)
第6章 アプリケーションサーバ
6-1 SSHサーバ
6-1-1 SSHとは
6-1-2 SSHデーモン
6-1-3 SSHデーモンの設定ファイル
- sshd_configの内容(Ubuntu)
- sshd_configの内容(CentOS)
6-1-4 SSHクライアントの設定
6-2 ネットワークファイルシステム
6-2-1 NFS
6-2-2 Samba
- smb.confの内容
- smbclientによる接続
- ファイルマネージャ「Nautilus」
6-2-3 WebDAV
- httpd-davconfの内容
- WebDAVの設定例
- WebDAVへのアクセス
6-3 Apache(httpdサーバ)
6-3-1 Apacheとは
6-3-2 Apacheの設定ファイル
- 設定ファイルの内容(CentOS)
- 設定ファイルの内容(Debian)
6-4 Postfix(SMTPサーバ)
6-4-1 メールシステムの概要
6-4-2 SMTPサーバ Postfix
- Postfixとは
- Postfixと協調するデーモン
- 設定ファイルの内容(Debian)
- 設定ファイルの内容(CentOS)
- telnetを使ってSMTPサーバと会話する
第7章 システム管理
7-1 syslogd
7-1-1 syslogとは
7-1-2 syslogの記録内容
7-1-3 ファシリティとプライオリティ
7-1-4 設定ファイル(rsyslog)
7-1-5 syslogデーモン運用の注意点
- 時刻は各サーバで合わせよう
- syslogを信用しきってよいのか
7-2 cron
7-2-1 cronデーモン
7-2-2 cronの設定ファイル
- 設定ファイル(Ubuntu)
- 設定ファイル(CentOS)
7-2-3 ユーザごとのcron設定ファイル
- crontabによる設定
- ユーザごとのアクセス制御
7-2-4 設定の確認
7-2-5 ログローテーション
- ログローテーションとは
- ログローテーションの処理手順
7-3 anacron
7-3-1 anacronとは
7-3-2 anacronの実行
7-4 at
7-4-1 atとは
7-4-2 ジョブキューの確認と出力
第8章 認証
8-1 認証
8-1-1 認証とは
8-1-2 Linuxの認証の流れ
8-2 PAMによる認証
8-2-1 PAMとは
8-2-2 PAMの設定ファイル
- /etc/pamdの記述フォーマット
- /etc/pamdの記述例
8-3 LDAPによる認証
8-3-1 LDAPとは
8-3-2 OpenLDAPの設定
- OpenLDAPの稼働に必要なもの
- LDIF
- slapdconfをLDIFに変換する
- 新規でOpenLDAPを設定する
- LDAPとシステムの連携
- LDAPとPAMの連携
- デバッグ方法
8-4 SSH公開鍵認証
8-4-1 公開鍵暗号
- 公開鍵と秘密鍵の違い
- SSHサーバの公開鍵
8-4-2 SSHでの公開鍵認証
- 公開鍵の有効化
- SSHサーバにおける公開鍵の設定
- SSHクライアントでのデバッグ
この本に関連する書籍
-
Linux ステップアップラーニング
本書は,Linuxをインストール・設定する際に必要な知識を習得したいという方に最適な入門書です。Linuxのインストールから,基本コマンド,シェルスクリプトなどの基本...
-
[改訂第3版]Linuxコマンドポケットリファレンス
本書はLinuxの操作に必要なコマンドを収録したポケットリファレンスです。機能別にコマンドを分類し,各コマンドページでは書式/使用例などをコンパクトにまとめていま...
-
OpenSSH[実践]入門
OpenSSHは,暗号や認証の技術を使って遠隔地のコンピュータと安全に通信するためのソフトウェアです。システムの開発/運用もクラウド上で行うことが多い昨今,SSHはIT...
-
【改訂新版】 Linuxエンジニア養成読本[クラウド時代も、システムの基礎と基盤はLinux!]
最新情報にアップデートして「Linuxエンジニア養成読本」が新登場! Linuxは今や,ITシステムの基盤OS,そしてスマートフォンOSとして等,あらゆるコンピュータシステム...
-
プロのためのLinuxシステム・10年効く技術
刷を重ねる「プロのためのLinuxシステム」シリーズ第3弾。Linuxを使いこなすにあたり,マスターしておきたい本当に深い部分のシステムアーキテクチャの解説,そして運用...
-
Linuxエンジニア養成読本[仕事で使うための必須知識&ノウハウ満載!]
Linuxはいまや,ITシステムの基盤OS や開発環境,また最近ではAndroidのようなスマートフォン用OSとして等,あらゆるコンピュータシステムで用いられていると言っても過...
-
【改訂新版】Linuxコマンド ポケットリファレンス
Linux操作に必要なコマンドを収録したポケットリファレンスです。機能別に分類し,コマンドの詳細がパッとわかります。また,コマンド名のアルファベット順索引も用意し...