Excel最強集計術
〜現場で効率アップできる本当に正しい使い方

この本の概要

Excelには便利な集計機能がたくさんあります。しかし,本当に正しい使いこなしが身についているでしょうか? 正しい使い方がわからなければ,たとえどれだけ便利な機能を使っても,求める形の集計表を作成するのに途方もない時間がかかってしまいます。

「もっとスピーディに効率よく集計をしたい」
「ピポットテーブル,フィルター,たくさんの関数……いろいろあるけど,どれを使えばいい?」

こんな疑問を解決するために,本書ではさまざまな用途での使い方を一気に解説します。さらに,そもそも集計しやすいデータの形や数式の基本も押さえ,Excel機能をただ解説するにとどまらない「本当に効率アップできるExcel集計術」を,実務経験豊富な著者が伝授。Excelでもっと効率アップしたい方には必携の1冊です。

こんな方におすすめ

  • Excel初級〜中級者(Excelの基本的な使い方は知っている方)
  • 業務でExcelでのデータ集計作業を担う事務員・オペレーター
  • データ分析のための集計データを作業を手っ取り早く知りたいビジネスパーソンの方

著者の一言

そのやり方,本当にExcelの集計を正しく使いこなせていますか?

Excelで入力したデータや,取り込みしたデータをもとに集計をしなければならなくなった時,まずは合計や平均などの基本的な計算は必須となります。これらの基本的な計算は,数式を作成したことがなくても,Excelでは関数を使えばかんたんに求められます。関数とはExcelに備わっている集計機能の1つです。たとえば,合計や平均なら,足し算や割り算の数式を入力しなくても,関数を使えば,入力したデータを範囲選択するだけで,驚くべきスピードで求められます。「そんな基本的な関数さえ知っておけばなんでも集計できる」ならいいのですが,業務内容やほしい分析資料によって,要求される集計表の内容・形はさまざまで,実際はさまざまな集計が必要になります。

Excelは表計算ソフトという名のとおり,さまざまな集計機能が備わっています。そのため,かんたんな関数しか知らなくて対応できない集計や,一刻も早くといったスピードを要求される集計でも,使える集計機能の使い方をマスターしておけば安心です。

ただ,本書ではこれらの集計機能の使い方を1つ1つ完璧にマスターするところまでを到達点としてはいません。当然のことながら,業務内容やほしい分析資料によって,要求される集計表の内容,形はさまざまです。それゆえ,本を読んである集計機能だけをマスターしても,無理にその集計機能を使おうとすると余計な時間がかかってしまうことがあります。

誰でもかんたんに集計できるほうがいいに決まっています。しかし,かんたんにできる機能や覚えた機能だけをとりあえず使って集計すると,余計に時間がかかってしまう場合もあるのです。集計表をスピーディーに作成するには,「こんな時はこの集計機能を使えばいい」と目的別に集計機能を頭の中で上手に振り分けられるようになり,1つの方法でできなくても「この集計機能がダメならこっちの集計機能で求められる!」と,臨機応変に対応できるようなることが大事です。そうなれば,目的の集計表をスピーディーに完成させることができるはずです。本書では,そんな適切な使いこなしを身に付けられるように各集計機能を説明します。

つまり,本書は「この機能を使えばどんな集計でもできる!」という本ではありません。あくまでも臨機応変に使い分け,どんな集計表を頼まれても,「パッと」完成できるように手助けする本です。

(本書「はじめに」より抜粋)

著者プロフィール

不二桜(ふじさくら)

大阪府大阪市在住。
PC雑誌「アスキーPC」(1998年4月〜2013年8月)で,Excel関数の連載を9年間行う。同時にテクニカルライターとして,多数のムック,雑誌,書籍を発売。
現在は,フリーでさまざまな企業の集計業務に携わりながら,その実務経験をもとにOffice関連の書籍の執筆を行う。