つつむ料理  ~焼売/餃子/肉まん/おやき

著者の一言

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使いかけのキャベツ。にんじんの切れ端。大根の残りも,半分だけの玉ねぎも,全部まとめておいしく食べたい!そんなとき,⁠つつむ料理」をつくります。自分や家族,仲間の食卓を満たす楽しくておいしいもの。わざわざ買い物に行って材料をそろえなくていいし,上手につつめなくても大丈夫。家にあるもので料理ができるって,それだけでうれしい気持ちになります。残りものを使うと毎回材料が変わるのもいいところ。自分では思いもつかなかった,新鮮な味と組み合わせが楽しめます。つつむのを面倒に感じる方もいらっしゃるかもしれません。時間がたっぷりないとできないと思うかもしれません。でも,そんなことはなくて,たとえば,時間と余裕がないときほど頼れるのが焼売。タネをスプーンですくって皮にのせ,キュッとつつめばあとは蒸すだけ!自炊にはもちろん来客があるときも大助かりです。まだつくったことがない方は,一度でいいからぜひお試しを。口を閉じる餃子よりもじつは簡単だったと感じてもらえるのではないでしょうか。手が慣れてくるほどますますつくるのがラクに,楽しくなってきます。今日はひとりだから,残りもので簡単につつむ料理。明日は友達家族が来るから,旬の野菜を使ったつつむ料理。来週はお弁当の日があるから,冷めてもおいしいつつむ料理。いろんな食卓に寄り添ってくれる,つつむ料理。

さあさあ,なんでもつつんじゃいましょう!

著者プロフィール

minokamo(みのかも)

長尾明子。

料理家,写真家。岐阜県美濃加茂市出身。

東京のアトリエ,岐阜の祖母が暮らした古民家を拠点に活動。地のもの,季節のもの,身近にあるもので,楽しくおいしい日常を提案する。各地に根付く料理の調査をライフワークとし,郷土食を通して知恵や歴史も伝えている。自治体らと協力しながら,特産品を活かした商品,料理も数多く考案。

地元,岐阜県で新聞連載を担当するほか,著書に『粉100水50でつくる すいとん』(技術評論社),『みそ味じゃないみそレシピ』(池田書店),『料理旅から,ただいま 』(風土社)などがある。

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